今回の記事では、麻雀の役の一つである九蓮宝燈(チューレンポートウ)について解説していきます。
Contents
九蓮宝燈(チューレンポートウ)の基本形
九蓮宝燈(チューレンポートウ)
役満メンゼン役(鳴き不可)
九蓮宝燈(チューレンポートウ)は、萬子、筒子、索子のいずれか1種類で、『1112345678999』の形に、1~9のいずれか1枚を足した形を揃えると成立します。
鳴きは不可で、あがると役満となります。
麻雀用語を覚えよう
役満
麻雀の役の中でも非常に難易度の高いもの、もしくはその役で和了したときに獲得できる点数のこと。(親48,000点/子32,000点)
九蓮宝燈(チューレンポートウ)の成立条件
- アタマ1組、面子4組揃えば和了
- 萬子、筒子、索子のうちいずれか1種のみを揃えること
- 1112345678999の形に、さらに1~9のいずれか1枚を足した形にすること
- メンゼンであること
九蓮宝燈(チューレンポートウ)の条件は上記のようになります。以下でさらに詳しく条件を解説していきます。
アタマ1組、面子4組が揃えば和了!
九蓮宝燈(チューレンポートウ)であがるには、手牌の中でアタマ(=雀頭)1組、面子(メンツ)4組を揃える必要があります。
萬子、筒子、索子のうち、いずれか1種のみを揃えること
九蓮宝燈(チューレンポートウ)であがるには、萬子、筒子、索子のうちのいずれか1種の数牌のみを揃える必要があります。
1112345678999の形に、さらに1枚足した形にすること
九蓮宝燈(チューレンポートウ)であがるには、『1112345678999』の形からさらに1枚足した形を揃える必要があります。例えば、以下の形に一萬~九萬のいずれかを足すと九蓮宝燈(チューレンポートウ)の和了形になります。
鳴きOK!ポン、チー、カンは制限なし
九蓮宝燈(チューレンポートウ)は、『門前(メンゼン)』でないと成立しません。メンゼンというのは、『鳴き、副露(フーロ)』をしていない状態のことです。ポンやチーを1度でもしてしまうと、九蓮宝燈(チューレンポートウ)にはならないということです。ただし、ロンは鳴きには含まれないため、ロンをしても九蓮宝燈(チューレンポートウ)であがることができます。
- アタマ1組、面子4組揃えば和了
- 萬子、筒子、索子のうちいずれか1種のみを揃えること
- 1112345678999の形に、さらに1~9のいずれか1枚を足した形にすること
- メンゼンであること
麻雀用語を覚えよう
数牌(シュウパイ)
1~9の数を表す牌。
萬子(マンズ)
漢字の「萬」が描かれた数牌。
筒子(ピンズ)
コインをモチーフとした丸いマークが描かれた数牌。
索子(ソーズ)
竹をモチーフとしたマークが描かれた数牌。
門前(メンゼン)
ポン、チーなどの鳴きをしていない状態のこと。
鳴き、副露(フーロ)
他家の捨て牌を奪って自分の手牌に加える行為のこと。
ポン
他家の捨て牌を1枚奪って、刻子を作る行為のこと。
チー
他家の捨て牌を1枚奪って、順子を作る行為のこと。
カン
槓子を作る行為のこと。
ロン
他家が自分の和了牌を捨てたとき、その捨て牌を奪ってあがること。
九蓮宝燈(チューレンポートウ)の点数は?
九蓮宝燈(チューレンポートウ)で和了すると、親なら48,000点、子なら32,000点獲得できます。九蓮宝燈(チューレンポートウ)に限らず、役満はこの一律この得点になります。
九蓮宝燈(チューレンポートウ)の注意点
萬子以外で揃えてもOK
九蓮宝燈(チューレンポートウ)は、萬子でないと成立しないと勘違いされることもあります。しかし、実際には筒子や索子で揃えても九蓮宝燈(チューレンポートウ)は成立します。
暗槓(アンカン)もNG
手牌に同種の牌が4枚あるとき、『カン!』と宣言して4枚の牌を晒すことで、『槓子(カンツ)』を作ることができます。こうして槓子を作る行為を『暗槓(アンカン)』と言います。
通常、メンゼン限定の役であっても暗槓は認められるのですが、九蓮宝燈(チューレンポートウ)に限り暗槓も認められないので注意が必要です。
アタマと面子はどうなっているの?
麻雀の役は、アタマ1組と面子4組を揃えるのが原則です。九蓮宝燈(チューレンポートウ)は和了形が9パターンもあり、一見するとその原則を無視したような形にも思えます。
しかし実際には、以下の図のように9パターンのどれもアタマ1組と面子4組の原則を満たしています。
麻雀用語を覚えよう
槓子(カンツ)
全く同じ種類の麻雀牌4枚の組み合わせのこと。4枚組だが面子として扱う。
暗槓(アンカン)
自分の手牌の中から同種の麻雀牌4枚を公開し、槓子を作る手順のこと。
純正九蓮宝燈(ジュンセイチューレンポートウ)って?
『聴牌(テンパイ)』と『待ち』
あと1枚で役が完成し、『和了(あがり)』となる状態のことを『聴牌(テンパイ)』と言います。
聴牌(テンパイ)している時の手牌の形のことを『待ち』と呼びます。また、聴牌(テンパイ)状態から和了のために必要なあと1枚の牌のことを『和了牌(あがりはい)』もしくは『待ち牌』と言います。和了牌は、1種類だけでなく複数種になる場合があり、○種の和了牌がある待ちのことを、『○面待ち』などと呼びます。
9面待ちの九蓮宝燈が、純正九蓮宝燈
下記の例では、『1112345678999』の形が揃っており、一萬~九萬のすべてが待ち牌の、九面待ちになっています。このような、9面待ちの九蓮宝燈(チューレンポートウ)のことを『純正九蓮宝燈(ジュンセイチューレンポートウ)』と言います。
純正九蓮宝燈はダブル役満!?
純正九蓮宝燈(ジュンセイチューレンポートウ)は、ルールによっては『ダブル役満』として扱われます。ダブル役満は、通常の役満の2倍の得点を得ることができます。
麻雀用語を覚えよう
和了(あがり/ホーラ)
役を揃えること。和了となると、揃えた役に応じた得点を得られる。
聴牌(テンパイ)
あと1枚あれば上がれる状態のこと。
待ち
聴牌(テンパイ)している時の手牌の形のこと。
手牌(てはい)詳細
自分の持っている13枚の麻雀牌。
和了牌、待ち牌
聴牌の時、和了に必要な最後の1枚の牌のこと。
ダブル役満
役満が2つ複合したときや、役満の中でも非常に難しい和了形を完成させたとき、役満の2倍の点数として扱うこと。ローカルルールの一つ。(親96,000点/子64,000点)
あがると死ぬ!?
九蓮宝燈(チューレンポートウ)と天和(テンホー)という役は、役満の中でも特に難しい役の2つです。これらの役でもしあがれてたら、運を使い果たして死んでしまうという迷信もあります。
もちろん、役の難しさを示す例えで、実際に死んでしまうわけではありません。実際の麻雀で九蓮宝燈(チューレンポートウ)が揃ったら迷わずあがりましょう。
まとめ
- 役満
- 萬子、筒子、索子のうちいずれか1種のみを揃えること
- 1112345678999の形に、さらに1~9のいずれか1枚を足した形にすること